
BIM LODとは?各レベルのモデリング精度と外注要件定義
建設業界のDX(デジタルトランスフォーメンション)が進む中で、BIMの活用は不可欠となっています。しかし、BIMモデルの作成を外部に依頼する際、「どの程度まで詳細に作り込むべきか」という基準が曖昧だと、コストの増大や納品物の不備を招く原因となります。
そこで重要になるのが「BIM LOD(Level of Development/Detail)」の概念です。本記事では、BIM LODの定義と、モデリング精度を明確にして外注の要件定義を正確に行う方法を技術的な視点から解説します。
01 BIM LODの定義と重要性
BIM LODとは、モデル要素がどの程度の詳細度を持ち、どの程度信頼できる情報を含んでいるかを示す国際的な指標です。

要件定義が不適切な場合のリスク
- ⚠️ LODが高すぎる: 必要以上に高いモデリング精度を求めてしまい、余計な外注費用と時間が発⽣する。
- ⚠️ LODが低すぎる: 干渉チェックや積算といった本来の目的に活用できず、大幅な手戻りが発生する。
そのため、プロジェクトの各フェーズにおいて、目的に合わせた適切な外注の要件定義を行うことがBIM運用の成功の鍵となります。
02 LODの各レベルとモデリング精度の目安
正確な要件定義を行うために、まずは主要なBIM LODの基準と、それぞれのモデリング精度(詳細度)を理解しましょう。一般的にLOD 100からLOD 500までの段階に分かれています。

| LODレベル | 設計フェーズ(目安) | モデリング精度・要件 |
|---|---|---|
| LOD 100 | 概念設計 | 概略的な形状や配置のみ。体積や面積の検討などに使用される。 |
| LOD 200 | 基本設計 | 一般的なシステムとしての形状、サイズ、位置。概算の算出に適したレベル。 |
| LOD 300 | 実施設計 | 特定のシステムとしての詳細な寸法や位置が確定。図面作成や法規確認が可能なレベル。 |
| LOD 350 | 施工調整(外注頻出) | 接合部や支持金物など、他部門・他工種との干渉回避に必要な詳細なインターフェース情報を含む。 |
| LOD 400 | 製作・施工図 | 現場での取り付けや工場製作(プレハブ化)が直接可能なレベルの非常に高いモデリング精度。 |
| LOD 500 | 竣工モデル(維持管理) | 実際に施工・設置された要素を正確に反映したモデル(アズビルト)。維持管理(FM)に使用される。 |
03 外注の要件定義を成功させる3つのステップ
外部パートナー(オフショアなど)にBIMモデリングを依頼する際は、以下のポイントを網羅した外注の要件定義書(EIR/BEPに準ずるもの)を作成しましょう。
Step 1. 部位ごとにBIM LODを分ける(一律にしない)
プロジェクト全体を「一律 LOD 300」等と設定するのは危険です。例えば「構造体はLOD 300だが、複雑な設備配管が集中するエリアはLOD 350にする」といったように、部位や工種ごとに必要なモデリング精度を分けることで、コストの最適化を図ることができます。
Step 2. 非図形情報(LOI)の入力レベルを定義する
形状だけでなく、属性情報の要件も不可欠です。外注先には、部材の材質、メーカー情報、型番、価格などの非図形情報(LOI: Level of Information)を「どこまで・どのプロパティに入力するか」を明確に伝えます。これも広義のBIM LODに含まれる重要な要素です。
Step 3. 具体的な「活用目的(BIM Uses)」を共有する
外注先に「何のためにそのモデルを使うのか」を共有します。例えば「設備と構造の干渉チェックが目的」であれば、支持金物等のモデリングが含まれるLOD 350レベルのモデリング精度が必須であることを要件定義に盛り込む必要があります。
まとめ:効率的なBIM運用と外注活用に向けて
BIM LODを正しく理解し、プロジェクトに適用することは、建設DXの効率化に直結します。過剰なモデリング精度を避け、目的(BIM用途)に合致した正確な外注の要件定義を行うことで、外部リソースを最大限、かつ無駄なく活用できるでしょう。
私たちWorkstationは、IT×土木の専門家集団として、日本のBIMガイドラインやLODの概念を深く理解しています。事前の綿密な要件定義のすり合わせを通じて、お客様にとって最適なコストと高品質なBIMモデルをご提供いたします。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 自社でLODの基準が定まっていないのですが、外注可能ですか?
A. はい、可能です。WorkstationのBIMコンサルタントがお客様の利用目的(干渉チェック、数量拾い、施工図作成など)をヒアリングし、最適なLODと要件定義の策定からサポートいたします。
Q. Revit以外のソフトウェア(AutoCAD, Civil 3D等)でも対応できますか?
A. はい、対応可能です。Revitを用いた建築BIMだけでなく、Civil 3Dを用いた土木CIMモデリングや、AutoCADでの施工図作成代行も承っております。
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| 設立 | 2015年4月 |
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